こんにちは。
これは令和元年末(2019年末)に起きた、とある危機の物語。
※変な疑いや恨みなどあっても嫌なので、名前などは伏せます。
はじまり
2019年12月にあるSEO業者から一本の電話が。
私:もしもし
相手:もしもし~〇〇さんのサイトの〇〇さんですか?
私:はい?(間違い電話か?)
相手:もしもし~〇〇さんのサイトの〇〇さんですか?
私:え、あ、はい
相手:わたし、株式会社○○の✖️と申します。(ゴニョニョ)
私:はい?
相手:わたし、株式会社○○の ✖️ と申します。(ゴニョニョ)
もう、この時点で気づくべきでしたね。
滑舌悪くて声も小さい、特に自分の会社名を上手く伝えないあたり怪しい。
相手:御社の運営しているショップ〇〇を見て、素敵だと感じました。
売上向上に向けて、SEO検索といいましてGoogleなどの検索で上位に上がってくるようにご協力させていただきたい。
現在、ご協力いただき弊社のWEBサイトの紹介ページに導入事例として掲載させてもらえる事業者様を探しています。
私:はい。(SEOの営業電話か)
相手:協力してもらえませんか?
私:どのショップサイトのことですか?
相手:〇〇のショップを見て、お電話しました
私:複数やっておりまして、そちらのショップではできません。△△のショップサイトでなら
相手:御社の運営しているショップ△△を見て、素敵だと感じました。
売上向上に向けて、SEO検索といいましてGoogleなどの検索で上位に上がってくるようにご協力させていただきたい。
現在、ご協力いただき弊社のWEBサイトの紹介ページに導入事例として掲載させてもらえる事業者様を探しています。
私:はい。(え、ショップ名だけ変えて全く同じこと言ってきた。セリフか!テンプレートか何か見ながら話してきてんな!)
相手:いま、お時間よろしいでしょうか。もし、よければご協力させていただけませんか
PCで他の作業をしながら聞いていたのもあるので、
とりあえず話だけ話してもらおうかくらいの気持ちで聞いてしまったのが悪かった。
心に変化。編
私:はい
相手:もし、よければいまPC画面は見れますか?
私:見てます
相手:Googleの検索画面に飛んでいただけますか
私:どうぞ
相手:その検索画面に ◎◎ ◉◉ と入力して検索してください
私:しました
相手:一番上に 【〇〇というショップ名】 というのがでましたか?
私:はい
相手:そちらの事業者様は弊社がSEO対策させていただいております
ここから長々とSEO対策の成果とSEO対策ってのが何なのかの説明があって。
どうですか。SEO対策にご興味はございますか?
私:まあ、ないことは無いです
相手:凄いですよ。売上も絶対上がります!
私:はい。すいません。実は、私WEBサイト制作が自分でも出来まして、何となくのSEOの知識とかもあるんです。なんで、検索キーワードとかで引っ掛かりやすいようにの設定はしています。
相手:そうなんですね。実際どうですか?
私:なかなか。うまくいかないですね。
相手:そうですよね。弊社で対応したら絶対上にきますよ
私:絶対ですか笑 (絶対なんてあるわけないやろ!)
相手:はい!どうですか?やりませんか
私:やると言っても、予算かかりますよね?
相手:いまなら、導入事例の掲載をさせてもらうという条件で、¥5,000です
私:¥5,000ですか?
相手:はい
私:¥5,000って結構安くないですか?¥5,000だけでやってくれるんですか?
相手:はい。売上向上に向けて、SEO検索といいましてGoogleなどの検索で上位に上がってくるようにご協力させていただきたい。
現在、ご協力いただき弊社のWEBサイトの紹介ページに導入事例として掲載させてもらえる事業者様を探しています。
私:はい笑(同じセリフ何回言うねん!笑ってもうたやないか。)
いま思ったら、相手の戦略では無いけど、
同じセリフを何回もただ単に言うこいつの営業が終わっているなと思ったら笑えてきて、心に緩みが。。。
この後、¥5,000で何をしてくれるか聞くことになり。
私、やられてしまいました。編
私:はい。ちなみに、わたし個人事業主なんですけど大丈夫ですか?
相手:はい、個人事業主にご紹介しているプランです
私:え、そうなんですか (そんなわけないやろと思いながら、飽きれて、もう笑けてきて)
相手:プランの説明をします。【SEO業者名】のサイトを見てもらいSEOのページの資料はこちらをクリックしてください
ここで気づくべきだった!!
一応、電話しながらSEO業者名を検索して、出てきたのがしっかりしたサイトやったから信じてもうた。
検索したサイトと ✖️ が指定したURL違うのは気づいたけど、ページリンクで飛んでるだけかなと思ってしまったのがダメだった。
そのまま、 ✖️ の言うサイトの料金プランを見せられて。。。
相手:一番下の方で見てもらうと、検索キーワードのプランがございます
私:はい。え、この金額でやるんですか?
そこには、1キーワードで約40万円、3キーワードで約60万円などなどの高額な金額が!!
相手:いえ、そちらは弊社に連絡があった方には、こちらの金額でやらさせてもらっています。
社長は¥5,000でやらさせてもらいます
私:はい(社長?いきなりなんやこいつ。誰が社長やねん。個人事業主や言うてるやろ笑)
相手:で、社長どのプランをやりますか?
私:¥5,000って、月額¥5,000ってことですか?¥5,000だと、1キーワードのみですか?(だから、誰が社長やねん。)
相手:そうなります
いや、そもそも¥5,000だけで全部できる言うてたやん。モニター協力やねんから。
そして、そのままズルズルといろいろ話をして、
結果、2年契約の約30数万円のプランを契約することに。
しかも、その電話でクレジットカード決済のみでしか対応できないと即決を迫られた私。
その10分後に外現場での仕事の為に家を出ないといけなくて、思考を停止したのがダメだった。
とりあえず、電話で後で契約解除もできるという確約がもらえたので決済だけすることに。
そして、決済して明日以降でSEO対策について作業を進めることに。
外現場での仕事の合間をぬって、そのSEO業者のことを再度ゆっくり調べてみると、
なんと!ネット上で注意喚起している業者名だった。
これは、まずい。
ここでようやく詐欺?悪徳業者?というのが頭を駆け巡る。
再度こいつに電話する。これは先ほどの決済完了から約1時間後。
私:✖️さん、先ほどの契約やはり解除したい
相手:それはできません
私:え、途中解約できるって言いましたよね
相手:すいません。上に相談するということで私の判断で解約できません
私:では、解除したいと上に伝えてください
相手:すいません。上に相談するということで私の判断で解約できません
私:はい?(でた、同じセリフ繰り返すやつ)
申し訳ないけど、御社はネット上でだいぶ不評がございます。
そのような業者様とは知らなかったので。
自分の活動にも影響が出るので解約したい。
成果出る出ないじゃなくて、御社と取引きするのを避けたいです
相手:いえ、そんなこと言わずに頑張りましょう!
などと、こちらが解約の希望を伝えたが解除されず。
このままでは約30数万円が消えていく。+自分のイメージダウンにつながる可能性がある。
まずい。まずい。まずい。まずい。まずい。
そう思いながら、外現場の仕事が終わった後の深夜から ✖️ の会社の情報をかき集めて、
次の日の早朝に法の専門家☆に相談。
クーリングオフを申しでた。
(※独立行政法人国民生活センターのサイト内容参照)
私、勝ちました。編
法の専門家☆:この内容でクーリングオフが申し込めるかと思いますが、確実ではない
私:なぜですか?
法の専門家☆:営業のために若しくは営業として締結するもの又は購入者若しくは役務の提供を受ける者が営業のために若しくは営業として締結するものに係る販売又は役務の提供」はクーリング・オフの適用が除外されています(特定商取引法26条1項1号)。つまり,個人事業主として営業のために契約した場合は,クーリング・オフができません
私:そうなんですね(なにー!個人事業主が事業の為に結んだ契約はクーリングオフできないだと!?それはそうか。・・・だから、✖️は個人事業主を狙っていたのか!!くそう。)
法の専門家☆:けど、今回の内容でしたらクーリングオフに持っていけるかもしれないので、それでいきましょう
私:かしこまりました。よろしくお願いいたします。
その後、先方とは郵送のみのやり取りをすることにしたが、鳴るわ鳴るわ。✖️の会社からの電話の嵐。
番号変えてかけてくるし。全部、出る前に電話番号検索かけると見事に✖️の会社名がヒットしていくからバレバレ。
そして、クリスマス~年末年始が終わり。
✖️の会社からの電話は無くなったが、郵送もなくどうなったか。
☆の判断で、このままだとクーリングオフが難しいとし、クレジットカード会社へのチャージバック対応依頼に切り替えようと動き始めた。
そんな矢先、ふとクレジットカードの利用明細書を見ると✖️の会社との取引が消えていた。
え?お!?もしかして。
クレジットカード会社に電話すると、そのお取引は1月の〇〇日にキャンセルされておりますとのこと。
いやったー!!!!!
契約解除されていた!!!!!
クーリングオフが適用されたか。
というわけで、私は何とか怪しいSEO業者との契約は解除できました。
ただ、専門家に対策してもらった依頼費は勉強代ですね。
このSEO業者はBASEでも注意喚起がされていますので、
そちらの記事も参考に、該当のSEO業者と契約してしまい解除したい場合は専門家へのご相談をオススメします。
※BASEでは現在、特定商取引法の電話番号表記が個人の場合はBASEの会社の電話番号を表示できるようになっています。その為、今回のような被害は減少するかと思われます。
ただ、その分他のプラットフォームやオリジナルのECサイトを開発されている場合で特定商取引法に電話番号を記載されている方は狙われやすくなっているので注意ですね!
SEO対策を自分で出来るように
上記のような悪徳SEO業者に引っかからないようにする、対策。
それは自分で正しいSEO対策ができるようになること。
そう思った私は、SEOの知識を基礎を学び、今も都度知識をアップデートしています。
SEO対策は、Googleなどの検索エンジンが進化を続けてる今、常に最新の対策が必要になります。
私自身、身に着けたSEO対策で作成したサイトは、ドメイン取得から2ヶ月で希望キーワードで1ページ目に表示を達成しました。
ただ、そこから更新を辞めるとすぐに順位が下に…
このように、SEO対策は1ページ目に上がったから終わりではなく、その後も定期的な更新や修正が無ければ、すぐに順位変動が起きてしまいます。
その為、絶対に1ページ目に上がります!と営業をしてくるSEO対策会社は怪しいです。
SEO対策に絶対なんてありません。
(※不正をしたら絶対はあります。悪徳SEO対策会社は契約後、不正にコードを変更して一時的に検索エンジン1ページ目に表示するやり方を行っています。これはGoogleから正式に不正と発表されており、発覚したサイトは、その後検索エンジンに表示すらされなくなる可能性が高いです)
信頼できるSEO対策会社は、どういう対策をすることでどういう効果が得られる可能性が高いなどを説明してくれるところが多いです。
また、絶対とは言い切りません。
何故なら、上位表示したい希望キーワードにはもちろん競合がいます。
その競合もまた、SEO対策を依頼している場合もあります。
その為、希望キーワードの競合状況や競合他社の取り組み状況に応じて順位は変動しますが、上位表示しやすくはなります。
このような形でご説明します。
今回の経験を得て、自ら知識を付けた分、SEO対策についてはかなり理解が深まりました。
最後に
SEO業者は全てが悪いというわけではありません。(実際に私もやっていますし。)
ただ、中には相手の知識の薄さや経営状況に漬け込んで詐欺まがいな手口を仕掛けてくる連中もいます。
SEOの契約だけでなく、誰かと何かを契約する時。
本当に必要か。相手は信頼できるか。などしっかりと調べてからやりましょう!
個人事業主として活動する方、副業をする方が増加しているこのご時世。
元々の知り合いだから、元々仲の良い友人だからなどと言った理由でも信頼しない方が良い世の中です。
それがネットや電話だけ、しかもファーストコンタクトだけで、信頼するのではなく。
疑問に感じている事、不安な点等はしっかりと事前に解消した上での契約を結びましょう。
私自身に言い聞かせるつもりで、個人事業主は自分が最終判断責任者という自覚をしっかり持ってください。
そして。
これは友達や家族との約束でも言えること。
そして、何かを決断する時。
勿論早さが大事な時もあります。
けど、1時間遅く決断しても、未来はそこまで変わらない時って結構ありますよね。
1秒先の未来を変えたいとかじゃない限り、一息つけて1時間くらい考えて、誰かに話を聞いてもらい。
それから決断する。そうしたっていいんじゃないかな。
フリーランスがまだまだ増えていくと思うこのご時世。
1人でも多くの方が笑顔で暮らしていけますように。