WordPress 7.1.1の変更点|新機能はゼロ、増えていたのは7.1のほう
かつ
2026/09/18
2026年9月17日、WordPress 7.1.1 が公開されました。自動更新にまかせているサイトなら、もう入っているはずです。
では 7.1.1 で何ができるようになったのか。調べた答えは、何も増えていません。7.1.1 は不具合直しとセキュリティ修正だけで、新しい機能はひとつも入っていません。
機能が増えたのは、ひとつ前の 7.1 です。公開は8月19日。これも自動更新で当たっているので、あなたのサイトには、もう新しい機能が入っています。気づいていないだけかもしれません。
この記事では、7.1 で増えたものを管理画面で実際に動かして、画面ごと載せます。
7.1.1 は「直しただけ」。でも、すぐ更新してください
公式のリリースノートに書かれているのは、Core のバグ修正17件、ブロックエディタのバグ修正21件、セキュリティ修正11件です(出典:Version 7.1.1 – WordPress.org の Summary)。新機能の記載はありません。
ただしセキュリティ修正が11件入っているため、公式は「すぐにサイトを更新することを推奨します」と書いています(同ページ)。直った中身は、たとえばこうしたものです。
- 細工したURLで、WordPress.org からテーマをインストール・プレビューできてしまう問題
- 一部テーマのカスタムヘッダー画像を使った、保存型のクロスサイトスクリプティング(XSS)
- 非公開の親投稿のタイトルが見えてしまう情報漏えい
- REST API のテンプレート操作での、認証済みユーザーによるパストラバーサル
- 投稿者権限(Contributor以上)で、他人の投稿を上書きできてしまう問題
(出典:同ページ の Security updates)
報告者の一覧には、Claude を作っている Anthropic の名前が2件入っています(同ページ)。AIの会社が、WordPress のコードを読んで脆弱性を報告する側にまわっています。
なお、古いバージョンを使っている場合も、7.0.5 / 6.9.8 / 6.8.9 といった修正版が同時に出ています(同ページ)。7系に上げていないサイトでも、更新の通知は来ているはずです。
機能が増えたのは 7.1「Mary Lou」のほう
7.1 の公開は2026年8月19日です(出典:Version 7.1 – WordPress.org)。チケットは310件超、うち100件超が機能追加や改善でした(出典:WordPress 7.1 Field Guide – Make WordPress Core)。
ここからは、実際に触って確かめたものだけを載せます。
1. タブブロック:1ページに全部並べなくてよくなった
新しく「タブ」ブロックが入りました。料金・よくある質問・お問い合わせのように、まとめて置きたいけれど縦に長くなる内容を、切り替えて見せられます。
タブを選ぶと、下の中身が入れ替わります。
タブの数はツールバーの「タブを追加」「タブを削除」で増減できます。ブロックの中身は普通のブロックなので、見出しでも画像でも表でも入ります。
7.0 までのコアにはこのブロックはありませんでした(7.1 の追加ブロックとして案内されています)。テーマやプラグインでタブを出していたサイトは、標準機能に寄せられるか一度見てみる価値があります。
2. プレイリストブロック:音声をまとめて、波形付きで置ける
音声ファイルを並べて置ける「プレイリスト」ブロックが入りました。音声を3本入れた状態がこれです。
上の帯は音声の波形です。画像ではなく、入れた音声から描かれます。
右の設定で、トラック一覧の見せ方を切り替えられます。「トラックリストを表示」「アーティスト名を表示」「トラック番号を表示」「再生時間を表示」「トラックリスト画像を表示」「再生ボタンにトラック画像を表示」、それと並び順(昇順・降順)です。
ポッドキャスト、セミナーの録音、社内向けの音声マニュアル。音声を置く用事があるなら、プラグインなしで形になります。
3. ボタンのホバー・フォーカスを、エディタから設定できる
ここが個人的にいちばん大きい変更です。ボタンブロックを選ぶと、設定に「疑似状態」という切り替えが出ます。
選べるのは デフォルト / hover / focus / focus-visible / active の5つです。それぞれの状態について、色・背景・枠線・角丸などを画面から指定できます。
これまでは「マウスを乗せたら色を変える」だけでも、テーマの追加CSSを書く必要がありました。CSSを書かない運用の方でも、ボタンの反応を自分で作れます。
とくに focus-visible が入っているのが大きいところです。キーボードで操作している人にだけ枠を見せる指定で、アクセシビリティの対応として効きます。
4. 画像の編集が、1つの画面にまとまった
メディアライブラリで画像を開いて「画像を編集」を押すと、こうなります。
切り抜き、伸縮、回転(左右90度・180度・水平反転・垂直反転)が、上の1列にまとまりました。切り抜きは自由な形でも、縦横比を決めても取れます。
画像のアップロード自体も変わっていて、圧縮・リサイズ・サムネイル生成がブラウザの中で行われるようになりました。AVIF・HEIC・HDR の画像にも対応しています(出典:WordPress 7.1 “Mary Lou”)。スマホで撮った写真をそのまま上げているサイトほど、サーバーの負担が変わります。
5. 記事を書いている途中でも、管理バーが残る
細かいのですが、毎日使う人には効きます。投稿の編集画面の上に、管理バーが出たままになりました。
書きかけのままダッシュボードやメディアに移れます。これまでのように、いったん編集画面を閉じる操作が要りません。
自分のサイトが今どれなのか、確かめ方
管理画面のどこでもいいので、右下を見てください。バージョンが小さく出ています。ダッシュボードの「概要」にも「WordPress 7.1.1 running ○○ theme.」と出ます。
7.1 になっていれば、この記事の機能はもう使えます。7.0 以下なら、更新すれば使えるようになります。
試すなら、本番サイトではなくPlaygroundで
この記事の画面は、すべて WordPress Playground で撮りました。ブラウザの中だけでWordPressが丸ごと動く公式の仕組みで、サーバーも登録も要りません。
URL に ?wp=7.1&login=yes&language=ja を付けると、日本語の管理画面にログインした状態で 7.1 系が立ち上がります。タブを閉じれば消えるので、本番サイトを触らずに新機能を試せます。
新しいブロックを本番でいきなり使うと、テーマによっては表示が崩れます。先に Playground で触って、動きを確かめてから本番に入れる。この順番が安全です。
まとめ
- 7.1.1(2026年9月17日)はセキュリティと不具合直しだけ。新機能はゼロ(出典:Version 7.1.1)
- ただしセキュリティ修正が11件あるので、更新は先延ばしにしない(同)
- 機能が増えたのは 7.1(2026年8月19日)。自動更新なら、もう入っている
- 使えるようになったのは、タブブロック/プレイリストブロック/ボタンの疑似状態/画像編集の統合/管理バーの常時表示
- タブと音声プレイリストは、今入れているプラグインを1つ減らせる可能性があります
更新のあとで表示が崩れた、管理画面が開かない、といったときは、テーマやプラグイン側が追いついていないことがほとんどです。以前 6.9 のときに書いた記事も、症状の切り分けの参考になります。
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