プログラミングに強いAIはどれ?2026年9月の最新モデルと選び方
かつ
2026/09/17
プログラミングにAIを使うとき、「Claude・GPT・Gemini・DeepSeekのどれを選べばいいのか」で迷う人は多いです。この記事では、4社の最新モデルを並べて、場面ごとの選び方と料金の目安をまとめます。
この記事は2026年9月17日時点の公式情報で書いています。モデル名・料金・性能の数字は、各社の公式発表・公式ドキュメント・公式料金ページで確認したものだけを載せ、段落ごとに出典のリンクを付けています。AIのモデルは数か月ごとに入れ替わるので、使う前に各社の公式ページも確認してください。
先に結論:場面ごとのおすすめ
| 場面 | 候補のモデル | 選ぶ理由 |
|---|---|---|
| 日常のコーディング | Claude Sonnet 5/GPT-5.6 Terra/Gemini 3.8 Flash | 各社の「標準」の価格帯で、コーディング向けと公式に説明されている |
| 難しい設計・デバッグ | GPT-6 Astra/Claude Fable 5.1/Claude Opus 5 | OpenAIが公開した比較表で、Terminal-Bench 4.0 の上位3つ |
| 安く大量に処理 | GPT-5.6 Luna/Gemini 3.5 Flash-Lite/DeepSeek V4.1 Flash | この記事で扱うモデルのうち、出力100万トークンあたり2.50ドル以下 |
| 長い資料・コードベースの読解 | 100万トークン級を読めるモデル(Claude Haiku 4.5 以外の全部) | 一度に読める量と、長い入力での料金の違いで選ぶ |
表の根拠は、この後の各章に出典付きで書いています。「難しい設計・デバッグ」の順位は、OpenAIが自社の環境で測った数字です(OpenAI:GPT-6 Astra)。1社が測った数字だけで「どれが一番」とは決められません。迷ったら、同じ作業を2つのモデルに頼んで、結果を比べるのが確実です。
なお、筆者が運営するカツプロの開発では、Claude Code(Claude)を使っています。
各社の最新モデルの要点
Anthropic(Claude)
Anthropicの現行モデルは、Claude Fable 5.1・Claude Opus 5・Claude Sonnet 5・Claude Haiku 4.5 の4つです(Anthropic公式ドキュメント:Models overview)。同じページでは、迷ったら Opus 5 から始め、難しい推論や長時間の作業には Fable 5.1 を使うよう案内しています。一度に読める量(コンテキスト)は、Fable 5.1・Opus 5・Sonnet 5 が100万トークン、Haiku 4.5 が20万トークンです(同ページ)。
- Claude Fable 5.1(2026年9月発表):Anthropicは「コーディングと知的作業で世界で最も進んだモデル」と説明しています。自社の計測で、Terminal-Bench 4.0 は 55.8%(前の Fable 5 は 42.0%)です(Anthropic:Claude Fable 5.1 and Claude Mythos 5.1)。
- Claude Opus 5(2026年7月24日発表):Anthropicは「Fable 5 に近い性能を半分の価格で出す」と説明しています。この発表には、Cursor・Devin・Lovable の開発元によるコメントが載っています(Anthropic:Introducing Claude Opus 5)。
- Claude Sonnet 5(2026年6月30日発表):Anthropicによると、先行して試した企業から「前の Sonnet では途中で止まっていた複雑な作業を最後まで終える」「頼まれなくても自分の出力を確かめる」という声が出ています(Anthropic:Introducing Claude Sonnet 5)。Claude.ai の Free と Pro プランでは、Sonnet 5 が最初から選ばれているモデルです(同ページ)。
- Claude Haiku 4.5(2025年10月15日発表):4つの中でいちばん速く、安いモデルです。発表時の SWE-bench Verified は 73.3% でした(Anthropic:Introducing Claude Haiku 4.5)。提供は2026年10月15日より前には終わらない、とされています(Models overview)。
OpenAI(GPT)
OpenAIの最上位は GPT-6 Astra です。2026年9月3日に公開されました(OpenAI API Changelog)。OpenAIは、コンピューター操作・ソフトウェア開発・サイバーセキュリティなどで最先端だと説明しています(OpenAI:GPT-6 Astra)。OpenAIのコーディング用ツール Codex でも使えます(同ページ)。
その下に GPT-5.6 の3つがあります。2026年7月9日に公開されました(OpenAI API Changelog)。
- GPT-5.6 Sol:GPT-5.6 の最上位です(OpenAI:GPT-5.6)。
- GPT-5.6 Terra:日常の作業向けの、性能と価格のバランスを取ったモデルです(同ページ)。
- GPT-5.6 Luna:いちばん速く、安いモデルです(同ページ)。
OpenAIは、コーディングでの使い分けの例も出しています。Sol で不明な点をつぶして計画を立て、Luna で決まった変更の実装やテストを行う、という分け方です(OpenAI:Advancing the price-performance frontier with GPT-5.6)。GPT-6 Astra と GPT-5.6 の3つは、どれも一度に105万トークンを読めます(GPT-6 Astra・GPT-5.6 Sol・GPT-5.6 Terra・GPT-5.6 Luna の公式モデルページ)。
ChatGPT と Codex では、Free と Go の利用者は GPT-5.6 Terra を使えます。Plus・Pro・Business・Enterprise の利用者は、Sol・Terra・Luna から選べます(OpenAI:GPT-5.6)。
Google(Gemini)
- Gemini 3.8 Flash(2026年9月2日発表):Googleは「最も賢い Flash モデル」で、長時間のソフトウェア開発やエージェント向けに作ったと説明しています(Google:Introducing Gemini 3.8 Flash、Gemini API:Gemini 3.8 Flash)。Googleのモデルカードでは、DeepSWE v1.1 が 73.7% です(Gemini 3.8 Flash モデルカード)。
- Gemini 3.1 Pro(2026年2月19日発表、APIではプレビュー版):Googleのモデルカードでは、SWE-bench Verified が 80.6%、Terminal-Bench 2.0 が 68.5% です(Gemini 3.1 Pro モデルカード)。APIのモデル名は
gemini-3.1-pro-previewです(Gemini API:Gemini 3.1 Pro Preview)。 - Gemini 3.5 Flash-Lite:Googleは、低遅延・低コストで大量の処理や資料の読み取りに向くモデルと説明しています(Gemini API:Gemini 3.5 Flash-Lite)。
3つとも、一度に読める量は 1,048,576 トークンです(上の各モデルの公式ページ)。Gemini 3.8 Flash と Gemini 3.5 Flash-Lite は、Gemini API に無料枠があります。Gemini 3.1 Pro Preview には無料枠がありません(Gemini API 料金ページ)。
DeepSeek
DeepSeekのAPIで今使えるのは、DeepSeek V4.1 Flash(モデル名 deepseek-flash)と DeepSeek V4 Pro(モデル名 deepseek-v4-pro)です。どちらも一度に100万トークンを読めます(DeepSeek API Docs:Models & Pricing)。
V4.1 Flash は2026年9月10日に公開されました。DeepSeekの計測で、DeepSWE v1.1 が 74.2、Terminal-Bench 4.0 が 31.2 です(DeepSeek API Docs:Change Log)。以前のモデル名 deepseek-chat と deepseek-reasoner は、2026年7月24日で提供を終えると告知されていました(同ページ、2026年4月24日の項)。古い記事やサンプルコードでこの名前を見かけたら、新しい名前に置き換えてください。
コーディング性能の数字を読むときの注意
各社はそれぞれ自社の環境でテストをしています。同じモデルでも、測った会社によって数字が少し変わります。たとえば Claude Opus 5 の Terminal-Bench 4.0 は、OpenAIの表では 52.6%(OpenAI:GPT-6 Astra)、Googleの表では 51.8% です(Gemini 3.8 Flash モデルカード)。
ここで出てくるテストの名前は、次の意味です。Terminal-Bench は、ターミナル(コマンドを打つ画面)を使ってAIが作業を進めるテストです(Gemini 3.1 Pro モデルカード)。DeepSWE は、長い手順が必要なソフトウェア開発のテストです(Google:Introducing Gemini 3.8 Flash)。
OpenAIが公開した比較(2026年9月)
| モデル | Terminal-Bench 4.0 | DeepSWE v1.1 |
|---|---|---|
| GPT-6 Astra | 57.9% | 74.1% |
| Claude Fable 5.1 | 55.8% | 67.4% |
| Claude Opus 5 | 52.6% | 73.7% |
| GPT-5.6 Sol | 37.3% | 72.7% |
| Gemini 3.8 Flash | 19.1% | 73.8% |
出典:OpenAI:GPT-6 Astra(OpenAIが自社の研究環境で測った数字)。Terminal-Bench 4.0 では差が大きく、DeepSWE v1.1 では上位の差が小さい、という結果です。同じページには、評価機関 Artificial Analysis の「Coding Agent Index v1.4」も載っています。Claude Opus 5 が 68.1、GPT-6 Astra が 67.0、GPT-5.6 Sol が 65.1、Gemini 3.8 Flash が 61.2 です(Claude Fable 5.1 は空欄)。
Googleが公開した比較(2026年9月)
| モデル | Terminal-Bench 4.0 | DeepSWE v1.1 |
|---|---|---|
| Claude Opus 5 | 51.8% | 74.0% |
| GPT-5.6 Sol | 37.3% | 72.7% |
| GPT-5.6 Terra | 23.6% | 69.6% |
| Gemini 3.8 Flash | 19.1% | 73.7% |
| Claude Sonnet 5 | 12.4% | 53.8% |
出典:Gemini 3.8 Flash モデルカード(Googleが公開した数字)。GPT-6 Astra と Claude Fable 5.1 は、この表には載っていません。
場面別の選び方
日常のコーディング
機能の追加、画面の修正、小さなバグ直しなど、毎日の作業です。性能と料金のバランスで、各社の「標準」の層から選びます。
- Claude Sonnet 5:入力100万トークンあたり2ドル、出力10ドルです(Anthropic 料金ページ)。Claude.ai の Free と Pro プランで最初から選ばれているモデルなので、無料で試せます(Anthropic:Introducing Claude Sonnet 5)。
- GPT-5.6 Terra:入力2ドル、出力12ドルです(OpenAI 料金ページ)。OpenAIは日常の作業向けと説明しています(OpenAI:GPT-5.6)。
- Gemini 3.8 Flash:入力0.75ドル、出力3.75ドルです。ただしこの価格は2026年12月31日までで、2027年1月1日からは入力1.50ドル、出力7.50ドルになります(Gemini API 料金ページ)。
Googleの比較表では、DeepSWE v1.1 で Gemini 3.8 Flash が 73.7%、GPT-5.6 Terra が 69.6%、Claude Sonnet 5 が 53.8% です(Gemini 3.8 Flash モデルカード)。Anthropic自身は、この3つを並べた数字を出していません。
難しい設計・デバッグ
原因の分からないバグ、大きな作り直し、設計の相談など、手順が長い作業です。ここでは上位のモデルを使います。
- GPT-6 Astra:OpenAIの比較表で、Terminal-Bench 4.0 と DeepSWE v1.1 の両方がいちばん高い数字です(OpenAI:GPT-6 Astra)。
- Claude Fable 5.1:Anthropicは、長時間の問題解決の作業で新しい基準を作ったと説明しています(Anthropic:Claude Fable 5.1 and Claude Mythos 5.1)。
- Claude Opus 5:料金は Fable 5.1 と GPT-6 Astra の半分です(Anthropic 料金ページ、OpenAI 料金ページ)。OpenAIの比較表でも、Googleの比較表でも、上位に入っています(上の2つの表)。
この3つは、入力10ドル・出力50ドル(Fable 5.1 と GPT-6 Astra)、入力5ドル・出力25ドル(Opus 5)と、ほかのモデルより高いです(上と同じ料金ページ)。毎回使うのではなく、詰まったときに使うと費用を抑えられます。
安く大量に処理
大量のファイルの書き換え、ログの整理、テストコードの量産など、1件ごとの難しさより件数が多い作業です。
- GPT-5.6 Luna:入力0.20ドル、出力1.20ドルです(OpenAI 料金ページ)。OpenAIの公開した表では、DeepSWE v1.1 が 67.2% です(OpenAI:GPT-5.6)。
- Gemini 3.5 Flash-Lite:入力0.30ドル、出力2.50ドルで、無料枠もあります(Gemini API 料金ページ)。
- DeepSeek V4.1 Flash:混む時間帯は入力0.30ドル・出力1.20ドル、それ以外の時間帯はその半額です(DeepSeek API Docs:Models & Pricing)。混む時間帯は、月曜〜金曜の協定世界時 1:00〜4:00 と 6:00〜10:00 で、日本時間では 10:00〜13:00 と 15:00〜19:00 です(同ページ)。
- Claude Haiku 4.5:入力1ドル、出力5ドルです(Anthropic 料金ページ)。Anthropicは、上位モデルが計画を立て、複数の Haiku 4.5 に作業を分けて並行して進める使い方を紹介しています(Anthropic:Introducing Claude Haiku 4.5)。
急がない処理なら、まとめて送る「バッチ」を使うと安くなります。AnthropicのバッチAPIは入力・出力とも50%引きです(Anthropic 料金ページ)。
長い資料・コードベースの読解
仕様書をまとめて読ませる、プロジェクト全体のコードを読ませて構造を説明させる、といった作業です。まず一度に読める量を確認します。
- Claude Fable 5.1・Opus 5・Sonnet 5 は100万トークン、Haiku 4.5 は20万トークンです(Anthropic:Models overview)。
- GPT-6 Astra と GPT-5.6 の3つは105万トークンです(OpenAI:GPT-6 Astra モデルページ)。
- Gemini の3つは 1,048,576 トークンです(Gemini API:Gemini 3.8 Flash)。
- DeepSeek の2つは100万トークンです(DeepSeek API Docs)。
次に、長い入力のときの料金を確認します。ここは会社によって違います。
- Claude:Claude 4.6 以降のモデルは、100万トークンまで同じ単価です。90万トークンの入力も、9千トークンの入力も、1トークンあたりの料金は同じです(Anthropic 料金ページ)。
- OpenAI:長い入力(long context)には別の単価があります。たとえば GPT-6 Astra は、入力20ドル・出力75ドルになります(OpenAI 料金ページ)。
- Gemini 3.1 Pro Preview:入力が20万トークンを超えると、入力4ドル・出力18ドルになります(Gemini API 料金ページ)。
長い入力を正しく読めるかのテストとしては、OpenAIが自社の「MRCR v2」の結果を出しています。51万〜100万トークンの範囲で、GPT-6 Astra が 96.3%、GPT-5.6 Sol が 73.8% です(OpenAI:GPT-6 Astra)。同じ表に、他社モデルの数字は載っていません。
料金の目安(API・100万トークンあたり)
下の表は、各社の公式料金ページで2026年9月17日に確認した、標準の料金です。単位は米ドルです。
| 会社 | モデル(APIのモデル名) | 入力 | 出力 | 一度に読める量 |
|---|---|---|---|---|
| Anthropic | Claude Fable 5.1(claude-fable-5-1) | $10 | $50 | 100万 |
| Anthropic | Claude Opus 5(claude-opus-5) | $5 | $25 | 100万 |
| Anthropic | Claude Sonnet 5(claude-sonnet-5) | $2 | $10 | 100万 |
| Anthropic | Claude Haiku 4.5(claude-haiku-4-5) | $1 | $5 | 20万 |
| OpenAI | GPT-6 Astra(gpt-6-astra) | $10 | $50 | 105万 |
| OpenAI | GPT-5.6 Sol(gpt-5.6-sol) | $4 ※1 | $20 ※1 | 105万 |
| OpenAI | GPT-5.6 Terra(gpt-5.6-terra) | $2 | $12 | 105万 |
| OpenAI | GPT-5.6 Luna(gpt-5.6-luna) | $0.20 | $1.20 | 105万 |
| Gemini 3.1 Pro Preview(gemini-3.1-pro-preview) | $2 ※2 | $12 ※2 | 約105万 | |
| Gemini 3.8 Flash(gemini-3.8-flash) | $0.75 ※3 | $3.75 ※3 | 約105万 | |
| Gemini 3.5 Flash-Lite(gemini-3.5-flash-lite) | $0.30 | $2.50 | 約105万 | |
| DeepSeek | DeepSeek V4.1 Flash(deepseek-flash) | $0.30 ※4 | $1.20 ※4 | 100万 |
| DeepSeek | DeepSeek V4 Pro(deepseek-v4-pro) | $1.32 ※4 | $3.96 ※4 | 100万 |
出典:Anthropic 料金ページ、Anthropic Models overview、OpenAI 料金ページ、OpenAI モデルページ、Gemini API 料金ページ、Gemini API モデルページ、DeepSeek API Docs:Models & Pricing。
- ※1 GPT-5.6 Sol の料金は値下げ中の価格で、少なくとも2026年11月21日まで続くとされています(OpenAI 料金ページ)。発表時の価格は入力5ドル・出力30ドルでした(OpenAI:GPT-5.6)。
- ※2 入力が20万トークン以下のときの料金です。超えると入力4ドル・出力18ドルです(Gemini API 料金ページ)。
- ※3 2026年12月31日までの料金です。2027年1月1日から入力1.50ドル・出力7.50ドルです(同ページ)。
- ※4 混む時間帯の料金です。それ以外の時間帯は半額です(DeepSeek API Docs)。
単価だけでは、実際の費用は比べられません。同じ文章でも、モデルによって数えられるトークンの数が違うためです。たとえばAnthropicは、Claude 4.7 以降のモデルでは同じ文章のトークン数が約30%増えると説明しています(Anthropic 料金ページ)。また、考える量(effort)を上げると出力のトークンが増え、費用も増えます。
まとめ
- 日常のコーディング:Claude Sonnet 5、GPT-5.6 Terra、Gemini 3.8 Flash の「標準」の層から選ぶ。
- 難しい設計・デバッグ:GPT-6 Astra、Claude Fable 5.1、Claude Opus 5。料金が高いので、詰まったときに使う。
- 安く大量に処理:GPT-5.6 Luna、Gemini 3.5 Flash-Lite、DeepSeek V4.1 Flash。
- 長い資料・コードベースの読解:Claude Haiku 4.5 以外は100万トークン級を読める。長い入力での料金の違いを見て選ぶ。
性能の数字は、測った会社によって変わります。最後は、自分の作業を2つ以上のモデルに頼んで比べてください。各社のモデルは数か月ごとに新しくなるので、使う前に公式の料金ページとモデル一覧も確認してください。
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