カツプロ
ログイン
← 投稿一覧
SEO・集客調べてみた 2026年8月18日

YouTubeの再生回数、8月24日から数え方が変わる。数字はどれくらい増えるのか試算してみた

かつ

かつ

2026/08/18

YouTubeの再生回数、8月24日から数え方が変わる。数字はどれくらい増えるのか試算してみた

2026年8月24日から、YouTubeの視聴回数(再生回数)の数え方が変わります。動画の再生が始まった瞬間に1回としてカウントされ、最低再生時間の条件はなくなります。対象はショート動画だけでなく、長尺動画・ライブ配信・ポッドキャストを含むすべてのフォーマットです。

この記事では「で、自分の数字はどれくらい変わるの?」という一番知りたいところを、計算式と具体例で試算します。

3行でまとめると

  • 8月24日から、視聴回数は再生開始の瞬間にカウント。何秒見たかは問われない
  • そのため表示される再生回数は増える。増え方は動画のタイプによって大きく違う
  • 収益とYPPの資格条件は変わらない(別の指標「エンゲージ ビュー」で計算されるため)

何がどう変わるのか

これまで長尺動画は、一定時間見られて初めて1回とカウントされていました。この「一定時間」をYouTubeは公表していませんが、実務では30秒前後が目安と言われてきました(あくまで通説で、公式な数字ではありません)。

ショート動画については2025年3月末にすでに「再生開始で1回」に変更済みで、今回はその数え方が他のフォーマットにも広がる、という位置づけです。

そして、これまでの数え方に相当する指標は**「エンゲージ ビュー(engaged views)」**という名前で残ります。消えるわけではなく、名前を変えて別枠になる、と考えるとわかりやすいです。

旧(〜8月23日) 新(8月24日〜)
視聴回数 一定時間見られて1回 再生開始で1回
エンゲージ ビュー 旧基準に相当する数字
収益の計算 エンゲージ ビュー・エンゲージ総再生時間 同じ(変更なし)

数字はどれくらい増えるのか

計算はとてもシンプルです。旧基準で1回とカウントされるラインに到達した人の割合を「到達率」と呼ぶと、

新しい視聴回数 = 旧の視聴回数 ÷ 到達率

増加率 = (1 ÷ 到達率) − 1

たとえば再生を始めた100人のうち、30秒以上見た人が70人なら、旧基準では70回、新基準では100回。**+43%**です。

到達率ごとの増加率は次のようになります。

30秒到達率 増加率 旧10,000回だったら
90% +11% 約11,100回
80% +25% 12,500回
70% +43% 約14,300回
60% +67% 約16,700回
50% +100% 20,000回
40% +150% 25,000回
30% +233% 約33,300回

到達率が下がるほど増え方が急になるのがポイントです。冒頭で離脱されがちな動画ほど、数字が派手に増えます。

動画タイプ別の試算例

具体的にイメージしやすいよう、3つのパターンで試算します(到達率は筆者の想定値です)。

例1:ハウツー・解説系の長尺動画(到達率70%と想定)

検索から来た人は目的があるので冒頭離脱は比較的少なめ。

  • 旧:10,000回 → 新:約14,300回(+43%)

例2:ライブ配信(到達率50%と想定)

通知やホームから「何やってるんだろう」と覗いてすぐ閉じる人が多く、冒頭離脱が起きやすいフォーマット。

  • 旧:5,000回 → 新:約10,000回(+100%、つまり2倍)

例3:作業用BGM・音楽(到達率90%と想定)

再生したらそのまま流し続ける使われ方が多いので、離脱が少ない。

  • 旧:100,000回 → 新:約111,000回(+11%)

同じプラットフォームの同じ「再生回数」なのに、フォーマットによって増え方が3倍以上違う。8月24日以降、動画同士を再生回数だけで比べるのは今まで以上に危うくなります。

見落とされがちな「悪化して見える」指標

再生回数が増えるということは、再生回数を分母にしている指標がすべて下がって見えるということです。ここが実務で一番混乱するところだと思います。

分母が増えるだけで実態は何も変わっていないのに、数字上は次のように悪化します。

  • 高評価率(いいね ÷ 視聴回数)
  • コメント率
  • チャンネル登録率
  • 平均視聴時間・平均視聴率
  • RPM(1,000回再生あたりの収益)

RPMの例が一番わかりやすいです。

ある月の広告収益が10,000円、旧基準の再生回数が100,000回だったとします。RPMは100円です。

これが新基準で143,000回になると(到達率70%と想定)、

  • 収益:10,000円(1円も変わっていない
  • RPM:10,000 ÷ 143 = 約70円

RPMが3割落ちたように見えますが、実際に入ってくるお金は同じです。「9月からRPMが急落した」と焦る人が続出しそうな部分なので、事前に知っておく価値があります。

収益とYPPには影響しない

ここは公式に明記されています。YouTubeヘルプによると、この変更はYouTubeパートナープログラム(YPP)の収益や資格要件に影響しません

  • 収益:「エンゲージ ビュー」と「エンゲージ総再生時間」で計算(=実質、旧基準のまま)
  • 資格要件:「有効なショート動画の視聴回数」と「有効な総再生時間」で判定

つまり、表向きの数字は増えるが、財布の中身は変わらない。数え方の変更であって、評価基準の変更ではありません。

8月24日をまたいだ比較に注意

過去の再生回数が遡って計算し直されるわけではありません(YouTubeが公式に「再計算しない」と書いているわけではありませんが、2025年のショート動画の変更時も過去分の数字はそのままでした)。

その結果、月次や週次で再生回数を追いかけているグラフには、8月24日のところに段差ができます。

  • 「8月は先月比+40%!」→ 数え方が変わっただけかもしれない
  • 「前年同月比で伸びている」→ 基準が違うので比較になっていない

前後を揃えて比較したいときは、YouTube Studioのエンゲージ ビュー(アナリティクスの詳細モード)を使うのが正解です。こちらは基準が変わらないので、8月をまたいでも一貫して比べられます。

開発者・データ連携をしている人向け

YouTube Data API を使って再生回数を取得・保存しているサービスがある場合、次の点に注意が必要です。

  • 8月24日以降、Data APIの viewCount は新ロジックの数字を返します
  • 旧ロジックの数字は Public Data API からは取得できなくなります
  • 旧基準が必要な場合は、YouTube Analytics API の engagedViews(一括レポートは engaged_views)を使います

ここに落とし穴があって、Analytics APIはチャンネル所有者(またはアクセス権を持つユーザー)の認証が必要です。つまり、他人のチャンネルの旧基準の数字は、もう取得する手段がありません。競合分析やランキングサイトのように、他人のチャンネルの再生回数を集めているサービスは、8月24日で基準が切り替わることを前提に設計を見直す必要があります。

なお、サムネイル・タイトル・公開日・再生時間だけを使っている実装(最新動画の表示など)は、viewCount を触っていないので影響ありません。

今のうちにやっておくこと

  1. レポートの定義を書き換える:社内資料やクライアント向けレポートに「8月24日から視聴回数の定義が変わった」と注記を入れる
  2. 8月をまたぐ比較はエンゲージ ビューで行う:前年比・前月比を出すならこちら
  3. 案件の契約条件を確認する:「◯万再生保証」のような条件は、どちらの基準か明記しないと後でもめる
  4. RPM・エンゲージメント率の低下に備える:数字が下がっても実態の悪化ではないことを、関係者に先に共有しておく
  5. APIを使っているなら engagedViews への切り替えを検討する:自社チャンネルなら旧基準を継続取得できる

まとめ

再生回数が増えるのは、実力が上がったからではなく物差しが変わったからです。増える数字より、下がって見える数字(RPM・エンゲージメント率)のほうが説明が必要になると思います。

そして数字を追う立場としては、8月24日という日付を覚えておくこと。これから1年間、グラフを見るたびにこの日が効いてきます。


引用元・参考

※ 記事中の到達率および増加率の試算は、旧基準の最低再生時間が公表されていないため、筆者が一般的に言われている目安(30秒前後)をもとに置いた想定値です。実際の増加幅はチャンネルや動画ごとに異なります。

この記事の著者・監修

カツ
生成AIエンジニア/フロントエンドエンジニア/舞台監督などなど

カツ

カツプロ運営者のカツです! AI・Web関連から、日常のことなど、私目線の回答も交えながらお伝えします!

この記事をシェア

note

スポンサーリンク

コメント(0)

まだコメントはありません。

コメントは Tier 1(有料)の機能です。ログインのうえアップグレードしてください。