Google検索の68%がクリックなし|検索に載る意味とこれからのサイト運用
かつ
2026/10/19
「Google検索の68%は、どのサイトもクリックされずに終わっている」という調査が話題になっています。2026年10月には日本のニュースでも取り上げられました。
ただ、この68%は米国の数字で、測り方にもいくつか前提があります。そのまま「日本の検索の7割がクリックされない」と受け取ると、判断を間違えます。
この記事では、元の調査と関連する公式の資料を開いて、次のことをまとめます。
- 68%の調査は、何を・どう測ったのか
- AIの要約が出ると、クリックはどのくらい減るのか
- 日本ではどうなのか
- カツプロのサイトで実際に見えている数字(カツプロ調べ)
- 検索エンジンに載ることは、意味がなくなるのか
- 「Google で1位」の代わりに、何を意識するべきか
まず結論:クリックは減っている。だから「クリック以外」も測る
| 内容 | |
|---|---|
| 68%の正体 | 米国の Google 検索(2026年1〜4月)のうち、どこもクリックされずに終わった割合。Similarweb のデータを SparkToro が分析 |
| 日本の数字 | 同じ調査はない。Ahrefs の調査では、AI の要約が出る情報収集型の検索で、1位のクリック率が予測24.1%に対して実測9.0%(2026年6月) |
| カツプロの実測 | Bing の AI(Copilot)に182日で264,265回引用されて、クリックはほぼゼロ(3サイト合計・カツプロ調べ) |
| 検索に載る意味 | なくならない。 AI の答えにリンクで出るには、検索に載っていることが条件(Google 公式) |
| 意識すること | 1位をとるだけでなく、名前を覚えてもらう・ほかに無い情報を持つ・テーマ全体で頼られる |
| 見るべき数字 | 検索のクリック数に加えて、AI に出た回数・引用された回数と、問い合わせ・社名での検索のような成果の数字 |
「検索からの流入が減った=記事が読まれなくなった」とは限りません。AI が記事を読んで答えを返し、人がサイトまで来なくなっている、という変化が数字に出ています。
68%の調査は何を測ったのか
元の調査は、米国の SparkToro が2026年6月9日に公開したものです。データは Similarweb のパソコンとスマホの閲覧データ(どのページからどこへ移ったかの記録)を使っています。
| 時期 | クリックなしで終わった検索 | データ元 |
|---|---|---|
| 2016年ごろ | 約45% | Jumpshot |
| 2019年 | 49% | Jumpshot |
| 2024年(米国) | 60.45% | Datos |
| 2026年1〜4月(米国) | 68.01% | Similarweb |
出典:SparkToro「In 2026, Less Than One-Third of Google Searches Still Send a Click」
2024年から2026年までの2年で約7.5ポイント上がっていて、記事では過去10年でいちばん速いペースだとしています。同じ期間に、検索のあと1回でもクリックが起きた割合は9.51ポイント下がり、Google の中で検索をやり直した割合は7.2ポイント上がりました。
ここでの「クリック」には、ふつうの検索結果だけでなく、広告や、マップ・YouTube など Google 自身のサービスへのクリックも入っています。
読むときに気をつけたい4つの前提
元の記事にも、次の注意が書かれています。
- 年ごとにデータ元が違う。 2016・2019年、2024年、2026年はそれぞれ別の会社のデータで、同じ人たちを追いかけた数字ではありません。記事でも、比べるのは目安程度としています
- 米国の数字。 日本の検索の数字ではありません
- ブラウザでの検索だけ。 Google のスマホアプリでの検索は入っていません。記事では、アプリではクリックなしがもっと多い可能性があるとしています
- スマホの検索は、10秒何もしなければ終わったとみなしている
「68%」は強い数字ですが、正確には「米国のブラウザでの Google 検索について、ある会社の閲覧データで見ると68%」です。
AI の要約が出ると、クリックはどのくらい減るのか
クリックなしが増えている理由として、元の記事は Google の AI による概要(検索結果の上に出る AI のまとめ)と AI モード(AI と対話しながら調べる機能)を挙げています。
AI の要約とクリックの関係は、米国の調査機関 Pew Research Center が、実際の閲覧の記録で調べています。
| AI の要約が出たページ | 出なかったページ | |
|---|---|---|
| 検索結果のリンクをクリックした | 8% | 15% |
| その場で閲覧をやめた | 26% | 16% |
- 対象は米国の成人900人で、2025年3月の1か月分、68,879回の Google 検索です
- AI の要約の中にあるリンク(出典のリンク)がクリックされたのは、要約が出たページの 1% でした
- 8%と15%は「人の割合」ではなく、「検索結果のページを見た回数のうち、リンクがクリックされた割合」です
2025年3月のデータなので、今の数字ではありません。それでも「AI の要約が出ると、クリックは約半分になる」という方向は、68%の調査と同じです。
日本ではどうなのか
68%と同じ方法で日本を測った調査は、見当たりませんでした。
近い数字として、SEO ツールの会社 Ahrefs が、日本と米国で「AI による概要が出る情報収集型の検索で、1位のページがどのくらいクリックされているか」を調べています(2026年7月16日に調査)。
| 日本 | 米国 | |
|---|---|---|
| AI による概要が無かったら、と予測したクリック率 | 24.1% | 14.4% |
| 実際のクリック率(2026年6月) | 9.0% | 4.5% |
| 予測からの下がり幅(2026年6月) | −62.7% | −68.8% |
| 予測からの下がり幅(2025年12月) | −38% | −58% |
出典:Ahrefs「AI 概要で Google 検索 1 位の CTR が半年で激減、日本 クリック率が − 62.7% に減少」(2026年7月21日)
ここで気をつけたいのは、62.7%は「クリック率が62.7%になった」ではないことです。AI による概要が無かった場合の予測(24.1%)と比べて、実際(9.0%)がどれだけ下がったかを表す数字です。調べたキーワードの数は、ページに書かれていません。
読み取れることは2つです。
- 日本でも、AI による概要が出る検索では、1位でもクリックされにくくなっている
- 半年で下がり幅が大きくなっていて、米国との差が縮まっている
カツプロのサイトで見えている数字(カツプロ調べ)
ここからはカツプロ調べです。
Bing の AI には大量に引用されて、クリックはほぼゼロ
マイクロソフトの Bing Webmaster Tools には、Copilot などの AI の回答に、自分のサイトが何回引用されたかを見られる「AI Performance」というレポートがあります。
カツプロを含む3つのサイトは、2026年3月8日から9月5日までの182日間で合計264,265回引用されていました。そこから来たクリックは、ほぼゼロです。1つのサイトは21,005回引用されて、クリックは0件でした。詳しくは「AI検索に引用されても収益は0円|26万回の実測と、支払いが始まった仕組み」に書いています。
Google では、4位以下になるとほとんどクリックされない
Search Console で、2026年7月〜9月のカツプロのブログ記事の検索結果を、表示された順位ごとに集計しました(Search Console API で2026年10月19日に取得)。
| 表示された順位 | クリック率 |
|---|---|
| 1〜3位 | 11.9% |
| 4〜10位 | 1.0% |
| 11位以下 | 0.4% |
※検索語句と記事の組み合わせごとの数字を合計しています。Google が伏せている検索語句の分は入っていません。カツプロの記事は Search Console に2026年6月から登録しているため、それより前と比べることはできません。
1ページ目に入っていても、4位より下ではほとんどクリックされていません。AI の要約がある検索では、上位の記事の内容が要約に使われるので、上位に入れるかどうかの差がさらに大きくなると考えています(ここはカツプロの考えで、測った数字ではありません)。
測る道具が増えた:「AI にどう使われたか」が見える
クリックが減るなら、クリック以外の数字を見る必要があります。2026年に入って、そのための道具が Google と Bing の両方にそろいました。
Bing:引用された回数と「引用シェア」
Bing Webmaster Tools の AI Performance には、2026年6月に4つの見方がプレビューとして加わりました。
| 機能 | 分かること |
|---|---|
| Intents | AI が答えるときに使った検索を、情報を調べたい・買いたいなどの目的で分ける |
| Topics | 関係のある検索をテーマごとにまとめる |
| Citation Share(引用シェア) | ある検索で、AI の回答に出た引用のうち、自分のサイトが何%を占めたか |
| Compare | 前の期間と重ねて比べる |
マイクロソフトは、引用シェアについて 「順位や競争の点数表ではなく、観察のための数字」 だと書いています(原文:"Citation Share is designed as an observational metric – not a ranking system or a competitive scoreboard.")。競合のサイト名やアクセスの割合も表示されません。
Google:AI による概要・AI モードに出た回数
Google の Search Console には「生成 AI」のレポートがあり、AI による概要と AI モードに自分のサイトが何回表示されたかが分かります。クリック数と検索語句は出ません。見方は「Search Consoleの生成AIレポートの見方|AIによる概要の表示回数」で解説しています。
検索エンジンに載ることは、意味がなくなるのか
クリックがここまで減ると、「検索に載っても意味がないのでは」と感じる人もいると思います。カツプロの答えは 「意味はなくならない。むしろ、載っていないと AI の答えにも出られない」 です。理由は3つあります。
1. AI の答えに出る条件が「検索に載っていること」
Google は、AI による概要や AI モードにリンクとして出る条件を、こう書いています。
AI による概要や AI モードでサポートリンクとしてページが表示されるには、ページがインデックスに登録されており、Google 検索でスニペットが表示され、検索の技術的要件を満たしている必要があります。
出典:Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」
つまり、検索に載っていないページは、AI の答えの出典にもなれません。検索への掲載は「人が来る入口」だけでなく、「AI に読まれる入口」 にもなりました。
2. クリックは減ったが、ゼロではない
68%がクリックなしということは、裏を返せば米国の検索の約3割ではまだクリックが起きています(SparkToro の調査)。カツプロでも、1〜3位に出た記事のクリック率は11.9%ありました(上の表・カツプロ調べ)。
3. 来る人は「よく読む人」になっている
Google は同じページで、「AI による概要が表示される検索結果ページからのクリックは、より質が高いことが確認されています。これは、ユーザーがサイトに長く滞在する傾向があるためです」と書いています。ただし、どのくらい長いのかの数字は書かれていません。
AI の答えで大まかなことが分かったうえで、それでも詳しく知りたい人がクリックして来る、ということです。来る人の数は減っても、来た人は本気度が高い、と考えられます(ここはカツプロの考えです)。
| これまで | これから | |
|---|---|---|
| 検索に載る意味 | 人が来る入口 | 人が来る入口 + AI に読まれる入口 |
| 上位に出ると | たくさん来る | AI の答えに使われやすく、来る人は少なくても本気度が高い |
| 成果の見方 | 順位とアクセス数 | AI に出た・引用された回数 + 問い合わせ・社名での検索 |
「Google で1位」の代わりに、何を意識するべきか
ここからはカツプロの考えです。1位をとることに意味がなくなったわけではありません。ただ、1位をとっても AI の答えで用が済んでしまう検索が増えたので、「1位をとれたか」だけでは成果を測れなくなりました。 これからは、次の5つを意識します。
1. 「来てもらう」より「名前を覚えてもらう」
AI の答えに使われても、サイト名や会社名が読み手に伝わらなければ、次につながりません。記事の中で、数字や結論と同じ文に会社名・サービス名を書いておくと、AI がまとめたときにも名前が残りやすくなります(カツプロの記事で「カツプロ調べ」と書いているのも、このためです)。
最終的に目指すのは、困ったときに社名やサービス名で検索してもらえる状態 です。社名での検索は、AI に答えを取られにくい検索でもあります。
2. ほかのサイトに無い情報を持つ
Google は、良いコンテンツかどうかを自分で確かめる質問の1つ目に、次の問いを挙げています。
コンテンツは、独自の情報、レポート、研究、分析を提供していますか。
出典:Google 検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」
どこにでも書いてある説明は、AI がまとめて答えてしまいます。自分で測った数字、自分の仕事の事例、お客さんからよく聞かれる質問への自分の答えなど、そこにしか無い情報 が、AI に引用され、人に「元の記事を読みたい」と思わせる材料になります。
3. 1つのキーワードより、テーマ全体で頼られる
Google は、AI による概要と AI モードが「クエリ ファンアウト」という方法を使う場合があると書いています。1つの質問から関連する複数の検索を行い、その結果をもとに答えを組み立てる方法です(出典:Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」)。
つまり AI は、質問そのものの検索だけでなく、まわりの話題の検索結果も見ています。1つのキーワードで1位をとるより、自分の分野でよく聞かれる質問に、記事で幅広く答えておく ほうが、AI に拾われる場面が増えると考えています。
4. 来た人を、問い合わせまでつなぐ
来る人が減るぶん、来た人を逃さない作りが大事になります。記事の最後に「次に何をすればいいか」(問い合わせ・資料・相談の申し込みなど)をはっきり置き、迷わず進めるようにしておきます。
5. 検索以外の入口も持つ
検索と AI だけに頼ると、Google や AI の仕組みが変わるたびに流入が揺れます。SNS、メルマガ、LINE、紹介など、自分で連絡が取れる入口 を育てておくと、検索の変化に振り回されにくくなります。
具体的にやること
AI のレポートを月に1回見る
Search Console の「生成 AI」と、Bing Webmaster Tools の「AI Performance」を、月に1回見る習慣をつけます。どちらも無料です。クリックが減っていても、AI に出た回数や引用された回数が増えていれば、記事は使われています。
「クリック以外の成果」を数える
検索からの流入だけで成果を判断すると、AI に使われているぶんが見えません。次のような数字も、あわせて見ます。
- 問い合わせ・申し込みの件数
- 会社名・サービス名での検索の回数(Search Console の検索語句で見られます)
- メルマガや LINE の登録数
書き方の基本は、ふつうの SEO と同じ
Google は公式に「AI による概要や AI モードにコンテンツが表示されるための追加の要件はなく、別途特別な最適化を行う必要もありません」としています(出典:Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」)。カツプロとしては、次の3つをすすめます。
- 結論を記事の最初に書く
- 数字や日付には、出どころを同じ文に書く
- 自分で測った数字・自分で撮った写真など、ほかのサイトに無い情報を入れる
Google と Bing の公式の資料と業界の調査をまとめた「【2026年9月】SEO・AIO対策まとめ|Google公式と業界調査」もあわせて読んでください。
自分のページを診断する
自分のページが検索や AI に読まれやすい作りになっているかは、カツプロの SEO診断 と AIO診断 で確かめられます。URL を入れるだけで、公式の資料にもとづいて項目ごとに結果が出ます(順位や AI への引用を約束するものではありません)。
1分の動画でも見られます
この記事の要点を、1分ほどのショート動画にまとめました。
まとめ
- 「68%」は、米国のブラウザでの Google 検索(2026年1〜4月)のうち、どこもクリックされずに終わった割合。年ごとにデータ元が違うので、推移は目安
- AI の要約が出ると、検索結果のリンクのクリックは15%から8%に下がった(米国・2025年3月)
- 日本でも、AI による概要が出る検索では、1位のクリック率が予測24.1%に対して実測9.0%(Ahrefs・2026年6月)
- カツプロでも、AI には大量に引用されて、クリックはほぼゼロ。Google では4位以下はほとんどクリックされない(カツプロ調べ)
- 検索に載る意味はなくならない。AI の答えにリンクで出る条件が「検索に載っていること」だから
- 「1位をとる」より、名前を覚えてもらう・ほかに無い情報を持つ・テーマ全体で頼られる・来た人を問い合わせにつなぐ・検索以外の入口も持つ
- これからは、クリック数に加えて「AI に出た回数・引用された回数」と「問い合わせ・社名での検索」を見る
この記事で使った出どころ
- SparkToro「In 2026, Less Than One-Third of Google Searches Still Send a Click」(2026年6月9日)
- Pew Research Center「Google users are less likely to click on links when an AI summary appears in the results」(2025年7月22日)
- Ahrefs「AI 概要で Google 検索 1 位の CTR が半年で激減、日本 クリック率が − 62.7% に減少」(2026年7月21日)
- Bing Blogs「New AI Visibility Insights in Bing Webmaster Tools: Intents, Topics, Citation Share, Compare」(2026年6月)
- Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」
- Google 検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」
- カツプロの数字は、Bing Webmaster Tools から2026年9月8日に書き出したものと、Search Console API で2026年10月19日に取得したものです
この記事の著者・監修
カツ
カツプロ運営者のカツです! AI・Web関連から、日常のことなど、私目線の回答も交えながらお伝えします!
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